薬局薬剤師FMの備忘録

薬剤師えふえむの勉強ノート 〜時たま日記〜

主に勉強のこと。合間に日記も!

コレステロールって低いと何か問題が?意外に知らなかったこと。

スタッフの一人が患者さんとえらい長い時間しゃべっているなぁと思いつつ、裏で作業してたら、しばらくして戻ってきて…

スタッフ「コレステロールが低いと何か問題があるんですか?」

僕「んー…ピンと来ないっすね(笑)」

スタッフ「あ、はい(笑)」

僕「確かに高コレステロールはメジャーですけど、逆ってあんまり聞かないですね。調べときます(笑)」

 

というわけでさらっと。

 

 

低脂血症って?

◆定義

明確な定義はないけれど

  • 総コレステロールが120mg/dL未満
  • トリグリセリドが30mg/dL未満
  • LDLコレステロールが70mg/dL未満
  • HDLコレステロールが40mg/dL未満

いずれかを満たす場合低脂血症と診断できる。特にLDLとHDLの低下は重要。

◆原因

なんらかの原因で血液中のリポタンパクの数が減少している状態。

原発性と続発性(二次性)とに分かれるが、割合的には圧倒的に続発性が多い

続発性の要因としては

  • 甲状腺機能亢進症
  • 慢性感染症や癌
  • 低栄養状態
  • 吸収不良

などが挙げられる。

 

原因追及としてはまず続発性の可能性を探るべく、ASTやALT、甲状腺ホルモンの測定を含む診断的評価を進める。それらが陰性であれば原発性ではないかという流れ。

 

原発性は以下の3種類に分かれ、いずれも遺伝子変異によるもの。

  • 無βリポタンパク血症(Bassen-Kornzweig症候群)
  • 低βリポタンパク血症
  • カイロミクロン停滞病

 

症状

症状はほとんど無症候つまり自覚症状がない。

なのでコレステロールが低いというのを知るのは健康診断でという場合が多い。

 

放っておいてもいいのか?

自覚症状もないから放っておいてもいいのかというとそういうわけでもない。

LDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれるように悪いイメージを抱く人が多いと思うが、実はLDLコレステロールは体の中で重要な役割を担っている。

LDLコレステロールは主に

  1. 男性ホルモンや女性ホルモンなどの材料
  2. 細胞膜の材料
  3. 胆汁の材料

になる。

つまりコレステロールが低い状態が続くと

  1. 発育不良、うつ病
  2. 感染症にかかりやすくなる
  3. 胃もたれの原因

というのが懸念されるため、長年コレステロールが低い状態で続いている場合は治療も考える。

治療

治療としては食生活の見直しが肝心。

  • 栄養価の高い食品や摂取カロリーを増やす。
  • コレステロールを多く含む食品を摂る。
  • 偏食は避ける。バランスのよい食事を心掛ける。

 

原因となる薬物はあるのか?

今回背景にあった患者さんはエリスロシン錠を3か月ほど飲まれていました。

エリスロシン錠にそういった副作用があるのかと添付文書を開いてみましたが、特に見当たらず…。

やはりLDLが下がりすぎる原因になるのは脂質異常系の薬を服用するくらいですかね…。特に調べても目ぼしいものは見つからず。

脂質異常薬で代表するスタチン系薬は前にも調べたことがあるがスタンダードスタチンは全体の約20%、ストロングスタチンでも約40%しか減らさないので下がりすぎるってことはないと思うんですが…。

昔書いた記事↓ 

 

www.fmyakuzaishi.com

 

最後に

今回このような事例があると、ほんとに患者さんにはいろんな方がいるなと実感させられます。日々勉強ですね~。