薬局薬剤師FMの備忘録

薬剤師えふえむの勉強ノート

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α−グルコシダーゼ阻害薬 特徴

 

まずはα−グルコシダーゼ阻害薬から!

※α–グルコシダーゼはマルターゼ、スクラーゼ、ラクターゼ、イソマルターゼグルコアミラーゼ等を総称して呼ばれる。

 

作用機序

食事から摂取した炭水化物(糖質)は唾液や膵液に含まれる酵素により

  • 麦芽糖(マルトース):グルコース+グルコース
  • ショ糖(スクロース):グルコース+フルクトース
  • 乳糖(ラクトース):グルコース+ガラクトース

などの二糖類に分解される。二糖類に分解されたものはさらに小腸粘膜上皮細胞に存在するα−グルコシダーゼの作用により単糖(グルコース)にまで分解されることで初めて小腸から体内へ吸収される。※糖質や2糖類の状態じゃ吸収されない

 

α−グルコシダーゼ阻害薬は単糖の吸収をゆっくりにする(最終的には全て吸収されるが)ことで食後高血糖を抑える。

 

薬剤別 種類

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グルコバイ(アカルボース)

〜用法用量〜

アカルボースとして,成人では通常1回100mgを1日3回食直前に経口投与する。ただし1回50mgより投与を開始し,忍容性を確認したうえ1回100mgへ増量することもできる。なお,年齢,症状に応じ適宜増減する。

〜特徴〜

1番の特徴は唾液や膵液が分泌するα–アミラーゼを阻害する作用を持つ。α−グルコシダーゼ阻害薬の中では食後高血糖を下げる作用が1番強いがその分腹部膨満感や放屁などの副作用も多い

重篤な肝機能障害、劇症肝炎の報告がされているので、開始6ヶ月後までは月1回の検査を受けるように説明を行う。

 

ベイスン(ボグリボース)

〜用法用量〜

通常、成人にはボグリボースとして1回0.2mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を0.3mgまで増量することができる。

〜特徴〜

食後過血糖の改善以外に耐糖能異常における2型糖尿病発症抑制にも適応がある。

ベイスンにも重篤な肝機能障害、劇症肝炎の報告がされているので、開始6ヶ月後までは月1回の検査を受けるように説明を行う。

 

◆セイブル(ミグリトース)

〜用法用量〜

用法 通常、成人はミグリトールとして1回50mgを1日3回毎食直前に経口服用する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を75mgまで増量することができる。

〜特徴〜

グルコバイ、ベイスンは腸から吸収されず、ほとんどが便に排出されるがセイブルは小腸から徐々に吸収される(腎排泄)。そのため、腸の後ろの方に行くほど薬の濃度が下がるため、血糖値のピークが後ろにずれる。

アカルボース、ベイスンは食後2時間後の血糖値、セイブルは食後1時間後の血糖値を下げる効果に優れている

ラクターゼ阻害作用もあるため、下痢の副作用が他2つに比べ多い。

 

副作用

有名なのは腹部膨満感や放屁。これは糖分がゆっくり吸収されるので、その間に腸内細菌が発酵を行うためである。服用してから1-2週間までに起こることが多いが徐々に軽減していく場合が多い。

服薬には

  1. 早食い過食に注意
  2. 服用初期はイモ類、豆類、乳製品の摂取過剰に注意
  3. ビールや炭酸飲料で服用しない

を説明する。

 

α–グルコシダーゼ阻害薬単剤では低血糖は起こりにくいとされているが、他の血糖降下薬と併用している際に低血糖状態になった場合はブドウ糖を摂取する。砂糖などの二糖類は意味がないと言われているが、もし手元にブドウ糖がない場合は慌てず、多めに砂糖やジュースを摂取する。

 

飲み忘れた場合

基本、食直前(10分以内)に服用する飲み忘れた場合はスキップして次回から正しく服用する。が、食後に服用しても治療効果は変わらないというデータも出ているそうなので、結構忘れてしまう方には食後に勧めるのもいいかも、、、

 

 

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